“哲学”がコミュニケーションの武器になる時代
2019/01/08
作者:山口周
ページ数:368ページ
目安読破時間:5~6時間(2019年1月2日読了:1冊目)
哲学を学んで何になるのか?
知人から勧められて読んだ一冊。タイトルを聞いて最初に思った感想は「哲学を学んで何になるのか?」という感想でした。
しかしながら読み終わった時に感じた感想は「哲学」は今の時代での事象に大きく繋がっていて、自分の視野を大きく広げてくれる。という感想でした。
本書では、経営コンサルタントでもある著者の山口周氏が哲学を、客観的に分かりやすく解釈をしてくれています。そういった意味合いでは分厚い一冊ではありますが、抵抗感なく哲学について触れることができると思います。
テーマが「人」「組織」「社会」「思考」と4つのキーコンセプトとして50の事例で分けられ、展開をされています。
個人的にもいくつか(といってもかなり多い)のキーコンセプトとで学んだ部分がありますので、ここについてはまた1つずつ紹介と個人的な気付きをお伝えしたいと思います。
特に、『コミュニケーション』という視点でも考えさせられ学ぶべきポイントが多い1冊でした。すべてを読破する必要もありません。読みたいなと思った部分があれば是非一度触れてみてください。個人的にはオススメできる1冊です。
気になったいくつかのキーコンセプト
本書では50のキーコンセプトが取り上げられています。その中からいくつかピックアップをして後ほど気になったポイントをお伝えしていきます。
実況アナウンサー、講師としての視点からも学ぶべきポイントが多くありました。
【人のキーコンセプト】
03 タブラ・ラサ(ジョン・ロック)
09 悪の陳腐さ(ハンナ・アーレント)
その他、いくつかの中からも抜粋していきます。
【組織のキーコンセプト】
15 マキャベリズム(ニッコロ・マキャベリ)
16 悪魔の代弁者(ジョン・シュチアート・ミル)
20 他者の顔(エマニュエル・レヴィナス)
21 マタイ効果(ロバート・キング・マートン)
22 ナッシュ均衡(ジョン・ナッシュ)
23 権力格差(ヘールト・ホフステード)
その他、いくつかの中からも抜粋していきます。
【社会のキーコンセプト】
29 自然淘汰(チャールズ・ダーヴィン)
30 アノミー(エミール・デュルケーム)
33 パラノとスキゾ(ジル・ドゥルーズ)
37 公正世界仮説(メルビン・ラーナー)
その他、いくつかの中からも抜粋していきます。
【思考のキーコンセプト】
38 無知の知(ソクラテス)
40 イドラ(フランシス・ベーコン)
42 弁証法(ゲオルグ・ウィルヘルム・フリードリッヒ・ヘーゲル)
46 ブリコラージュ(クロード・レヴィ=ストロース)
47 パラダイムシフト(トーマス・クーン)
その他、いくつかの中からも抜粋していきます。
正直それぞれのキーコンセプトから学べる部分は多くありました。その中でも特に響いたフレーズが多かった内容を抜粋して、ご紹介できればと思います。
あくまで個人的な解釈ですが、実際に全てを読み込んでいただければ皆さんにとっても新しい価値観に出会えるかもしれません。
Kotokake 代表 能政夕介
立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。
ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。
立命館大学卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。その後独立をする。
現在はフリーアナウンサーとしてDAZNやスカパー、インターネット放送等でスポーツ実況も担当している。
その他にも結婚式、イベントの司会や企業・高校・大学等へコミュニケーションの講師としても活動中。
「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導等を行っている。
【過去の出演歴】
DAZNにてJリーグ中継(J1/J2/J3)、スカパーにて天皇杯やユースの試合等も担当。
その他にもBリーグ、なでしこリーグやアメリカンフットボール、ラグビー、ホッケー、高校野球の実況等の担当経験もあり。