2021明治安田生命J2リーグ第40節ファジアーノ岡山VS京都サンガFCの一戦をJリーグ公式映像DAZNにて実況担当

      2021/11/30    - スポーツ実況


2021年11月20日(土)はJリーグ公式映像DAZNにてJ2リーグの実況を担当します。対戦カードはファジアーノ岡山対京都サンガFCの一戦です

ホームの岡山は現在10試合負けなし。今季最多の3連勝中と好調。特にリーグ後半戦ではここまで7勝9分2敗と好調。前節はアウェイで相模原と対戦し3-2で勝利。3連勝を飾りホームに戻ってきます

一方の京都は昇格をかけた大一番。当日の14時には磐田VS長崎の一戦がありますが、京都は勝利すれば他会場の結果関係なく12年ぶりのJ1復帰となります(J1在籍は2010年が最後)

そんな京都は前節はホームで秋田と対戦し3-1で勝利。6試合ぶりの複数得点で勝利を奪い2試合ぶりの勝利を飾りました

好調の岡山と、上位の京都。リーグ戦も残すところ3試合。前節磐田がJ1復帰を決めて、昇格争いの可能性を残すのは京都・長崎・甲府の3チームに絞られました。優勝争い、昇格・残留争いも佳境となるJ2リーグ熱戦の後に待つ結果を楽しみにしたいと思います

(J2リーグ 解説:那須大亮さん リポーター:加戸英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2021年11月18日時点)

ファジアーノ岡山:14勝13分12敗で勝ち点55(38得点 33失点)10位

前節は残留争いから抜け出したい相模原とのアウェイ戦。立ち上がり前半4分にクリアボールを拾われ、粘り強くゴール前で戦った相模原に先制を許します

しかし、前半13分に関戸のクロスが相手DFに当たったボールが石毛の元へ。胸トラップから巧みなコントロールと素晴らしいシュートで1-1の同点へ

しかし後半の立ち上がりに右サイドから受け渡しのミスも重なり、失点を許し1-2と追いかける展開に。これまで、先制された試合で追いつくことはあっても逆転勝利はなかった岡山だが、後半22分には途中から入ったイヨンジェが得点し同点

更に後半34分には右サイドから河野のボールを上門がシャープな足の振りでネットを揺らし逆転勝利。今季初の3連勝と10試合負けなしを手にした

リーグ後半戦初の複数失点とはなった岡山だが(21節の甲府戦以来18試合ぶり)今季初の逆転勝利。しかも好調の石毛、上門に加え、ケガで苦しんでいたイヨンジェの今季初ゴールも生まれた

ミッチェルデュークがW杯予選で今節は移動やコンディションの兼ね合いもありスタメン起用については読めない。ただ、前線で存在感を出せるイヨンジェの存在は岡山にとっても嬉しい成果となった

京都サンガFC:24勝9分6敗で勝ち点81 (59得点 31失点) 2位

京都はホームですでに残留を決めている秋田と対戦。球際も強く、コンセプトが明確な秋田に対して、京都は立ち上がりからハードワークしてチャンスをつくっていきます

前半の2分にゴールキックのミスをウタカが強かにボールを運び前線へ。冷静に中の宮吉に預け、宮吉は中盤から上がってきた川崎へ

川崎のミドルは枠を逸れるも、ウタカがコースを変えて先制に成功して1-0とします

秋田も前半31分に左サイドでフリーをつくり中へのクロス。逆サイドの才藤がヘディングで中へ折り返し、気持ちのこもった武の得点で1-1の同点とします

しかし、42分に武田が精度の高いボールをウタカに入れると、ウタカは相手DFの動きを見て最後は技術の高さを見せて勝ち越しゴールを決め、2-1に

更に前半44分。福岡が跳ね返したボールをウタカがキープして前線へ。宮吉へのボールは相手DFに当たるも、サポートで走った武田が冷静にパスを送り宮吉が今季10得点目(2012年以来9年ぶりの2桁得点)を決めて前半だけで3得点

後半追加点は奪えずも、秋田の粘り強さを凌ぎホームで勝ち点3を積み上げました(京都にとっては6試合ぶりの複数得点)

過去の対戦戦績(岡山6勝・京都7勝・引き分け8つ)

過去の戦績は今季前半戦の京都の勝利で京都が一歩前に出るも、ほとんど互角の戦績になっている

リーグ前半戦は京都のホームで2-0の勝利(ウタカ・川崎の得点)岡山は京都戦を前に新潟や琉球と上位に勝利をしていたが3連勝とはならなかった

昨季は岡山のホームでは1-1の引き分け(岡山:イヨンジェ 京都:安藤)

昨季の京都のホームでは2-1で京都の勝利(京都:ヨルディバイス、曽根田 岡山:山本大貴)

岡山が対京都戦で勝利したのは2019年の9月8日に3-0で勝利(仲間、中野、山本の得点)

岡山のイヨンジェは京都とは古巣対戦(2016-17年の2年間在籍)岡山在籍は4年目だが2018-20年の3年間は対京都戦、毎年得点を決めている

岡山は2019年以来のリーグ4連勝を目指して。そして勝利すれば、J2ホーム通算勝利数が100となる

京都は勝利することで他会場の結果関係なく12年ぶりのJ1昇格へ。そして優勝にも一歩近づける

今シーズン(2021年シーズン前節まで)の成績

★ファジアーノ岡山:14勝13分12敗で勝ち点55( 38得点 33失点)

先制試合:16試合(13勝2分1敗) 完封勝利10試合 8節の水戸戦が逆転負け

先制された試合:17試合(1勝11敗5分)  完封負け7試合 前節今季初の逆転勝利

スコアレスドロー:6試合

ホーム:6勝4分9敗 勝ち点22    15得点  15失点 得失点0
アウェイ:8勝9分3敗 勝ち点33     23得点  18失点 得失点+5

複数得点:9試合
複数失点:7試合
無失点:16試合
無得点:14試合
※現在10試合連続ゴール中。18試合ぶりの複数失点も今季初の逆転勝利を前節見せた

<得点>前半に16得点 後半に22得点
<失点>前半に12失点 後半に21失点【後半の立ち上がり15分間の失点が最も多い9失点】

失点数はリーグ2番目に少ない岡山
無失点試合も16試合とリーグ3位タイの好成績
得点数はリーグ14位だが、現在10試合連続得点中

石毛・上門・デュークに加え、復活のイヨンジェが存在感を出せれば攻守においてより高い質を展開できる可能性も高い

★京都サンガFC:ここまで24勝9分6敗で勝ち点81 (59得点 31失点)

先制試合:25試合(22勝0敗3分) 逆転負けなし 完封勝利14試合
被先制試合:10試合 (2勝6敗2分) 27節東京V戦、29節琉球戦は逆転勝利
スコアレスドロー:4試合

ホーム:13勝5分2敗  勝ち点44  37得点   19失点   得失点+18
アウェイ:11勝4分4敗  勝ち点37  22得点   12失点  得失点+10

複数得点:21試合
複数失点:7試合
無失点:18試合
無得点:9試合

<得点>前半に29得点  後半に30得点
【後半開始15分で15得点(25.4%)】

<失点>前半に17失点  後半に14失点
【前半30分~前半終了までが9失点と最も多い(29%)】
※前節6試合ぶりの複数得点(33節の相模原戦以来)

そしてリーグ最小失点の京都は得点数も59でリーグ4位タイと攻守で高い質を今季見せている
無失点試合18試合はリーグトップ。また、アシスト数もリーグ3番目の数値で、よく走りチームの連動性も見られる今季

共によく走り、ハードワークするチームだけにミスなく高い集中力を保って90分間プレーできるかは非常に楽しみでもある

個人的な見どころ

スタメンの11人と前後半の立ち上がりに注目したい

好調の岡山も、京都も大きな変更はないと予想。岡山については前節累積警告で出場停止だったパウリーニョをボランチに入れて、前線の上門のパートナーが誰になるかが1つ楽しみなポイントだ

W杯予選から帰還したデューク、スピード裏抜けのある山本、前節得点を決めたイヨンジェの3人のうち誰が起用されるかで京都の守備についても少し変化が求められる部分もあるかもしれない

一方の京都は最終ラインに出場停止から戻ってくる麻田が起用されると予想。前線のウタカ・宮吉は恐らく起用の可能性が高いが、松田か三沢なのかは楽しみにしたい

岡山にとっては前節、前半と後半の立ち上がりに失点。有馬監督も、より粘り強く戦うマインドを選手に伝えているはず。京都が前節、相手の不運もあったとはいえ開始2分で先制点を決めて同点に追いつかれても前半のうちにひっくり返すパワーを見せた

両チームハードワークができ献身的にプレーできる選手たちが多いため、前後半の入り方には注目したい

数値上でも岡山からすると後半の開始15分以内の9失点が最も多く、京都は後半開始15分以内の得点が最も多い

守備面でも失点数が少ない両チームにとって先制点は非常に重要なポイントになる。選手編成と立ち上がりは1つポイントに置いておきたい

そして、もう1つがセットプレー。今日は今季31失点中セットプレーからの失点が10点とその割合は約32.3%という数値になっている

一方の岡山はセットプレーからの失点はわずかに5点と少なく、セットプレーからの得点は今季38得点中10得点(内CKから6点、FKから3点、PK1点)

精度の高いキックが蹴れる、白井永地や石毛もいる。膠着した状況になればヘディングの強いデュークやイヨンジェに対しての準備をしっかりと行う必要もある

攻守の切り替えの一瞬に目が離せない部分も多く出てきそうなワクワク感もありますが、そうした1つ1つのプレーも是非楽しんでいただければと思います

個人的な注目選手

ファジアーノ岡山 背番号14 上門知樹(うえじょう・さとき)

やはり注目は今季13得点の上門選手。2019年以来の2桁得点、そして10月のJ2月間MVPにも輝き、チームに対して大きな貢献をしている

石毛の加入によって負担が減った部分も大いにあると思うが、岡山での2年間で裏抜けや守備意識の向上がより目に見えるようになっているように感じる。2019年は琉球在籍時に14得点がキャリアハイ。残り3試合でさらに上積みを目指し、得点ランキング日本人1位を狙いたい(現在は東京Vの小池選手が15得点。新潟の谷口選手と現在13得点で並んでいる)

勝つためには得点が必須となる。2試合連続ゴールでチームを勝利に導けるか楽しみにしたい

京都サンガFC 背番号24 川崎颯太(かわさき・そうた)

本当によく走り、そして頑張れる選手。そんな印象が今季より一層強くなった。タックル数はリーグトップクラスで、ボールを奪い攻守の切り替えの原動力になっている

前回対戦時は得点を決め、前節は先制点に繋がるミドルシュートを積極的に狙った。磐田との一戦でも懸命に攻守に走り、前節はゲームキャプテンとしてもピッチに立ち声を出してチームを支えた。一戦必勝を掲げる京都を今季主力として支えてきた

今節もピッチで縦横無尽に走る姿に注目していきたい

岡山のイヨンジェの古巣対戦には触れたが、京都の武田もプロキャリアを岡山でスタートさせた

そして、注目は選手だけでなく支えるコーチ陣にも。今季の試合は岡山にとっては縁がある一戦に

京都の長澤轍ヘッドコーチは2014年~18年岡山に在籍(2015年~18年までの4年間は監督としても指揮)をはじめ、若宮コーチも長く岡山に在籍(2009年~20年)、富永GKコーチも岡山に在籍(2015年~18年)

岡山は2019年以来のリーグ戦4連勝を(2017年には13試合負けなしも記録)、そして京都は2010年以来となる悲願のJ1復帰へ

残り3試合。リーグ戦終盤、フェアで熱い90分間に期待したい

昇格という2文字が与える影響

岡山は2016年に最終順位6位に入りクラブ史上初の昇格プレーオフに参戦した。松本に2-1で勝利し、決勝に進んだがセレッソ大阪に0-1で敗れ、J1昇格とはならなかった

ただ、その2016年には平均観客動員数は10,017人を記録し、岡山にサッカーを大きく根付かせたように思います

そして、その昇格という結果を12年ぶり引き寄せようとしている京都。ここまで今季就任したチョウキジェ監督と共に、よく走り、味方を助け、勝ち点を積み上げてきた

4度の降格を経験し、直近の2018年は18位と厳しいシーズンも過ごしてきた。それでも、亀岡に新たな素晴らしい専用スタジアムが完成し、少しづつ地域が盛り上がっていく過程を肌で感じている関係者の皆さんもいらっしゃるのではないだろうか

長いシーズンで見れば1/42試合かもしれませんが、真剣に戦う90分間を、中継という機会を通じて少しでも後押ししていきたいです

個人的には今季最後となる中継担当。大切な一戦だけに、心を込めて準備して臨んでいきたいと思います

ファジアーノ岡山のホーム、シティライトスタジアムで11月20日(土)16時のキックオフ!スタジアム、またはDAZNにてお楽しみください!

 

Kotokake 代表 能政夕介

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。
ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。
立命館大学卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。その後独立をする。

現在はフリーアナウンサーとしてDAZNやスカパー等でスポーツ実況も担当している。
その他にも結婚式、イベントの司会や企業・高校・大学等へコミュニケーションの講師としても活動中。
「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導等を行っている。

【過去の出演歴】
DAZNにてJリーグ中継(J1/J2/J3)、スカパーにて天皇杯やユースの試合等も担当。
その他にもなでしこリーグやアメリカンフットボール・ラグビー・高校野球の実況担当経験もあり。


関連記事