【関西学生アメフト:神戸大学VS桃山学院大学を実況】

      2016/12/16    - スポーツ実況


12月11日に行われたケイオプティコムフラッシュボールシリーズ 2016関西学生アメフト秋季リーグDIV1-DIV2入れ替え戦の実況を担当しました。

対戦カードは(DIV1-7位)神戸大学レイバンズVS(DIV2-Aブロック1位)桃山学院大学サンダーリングリージョンライオンズでした。

当日は解説に神戸大学アメリカンフットボール部OBの藤野誠治さん。
桃山学院大学アメリカンフットボール部OBの森永季哉さんにお越しいただきました。

▼試合の様子はrtvにて配信されています▼
http://rtvsports.jp/kcafl/1477

▼youtubeでもご覧になれます▼
https://www.youtube.com/watch?v=rzvO9Ck8p2w

桃山学院大学が2年ぶりのDIV1復帰へ

結果は3-14で桃山学院大学が神戸大学に勝利し2年ぶりのDIV1復帰を決めました。
一方神戸大学は敗戦の結果21年ぶりにDIV2降格という悔しい結果になりました。

◆朝日新聞:神戸大、21年ぶり2部降格 アメフット関西学生リーグ◆
http://www.asahi.com/articles/ASJDC6R8CJDCPTQP11X.html

第2Qに序盤に神戸大学Kの#9田中政行が44ydsのFGを決めて先制に成功。
しかし、第2Q先制された後#10浅野廉→から#87中山誠弥へのパスが通りタッチダウンで逆転。

更に第4Q終盤に4年生RB阿部良平がエンドゾーン前からのランプレーでタッチダウン。追加点を奪い、そのまま勝利を手にしました。

立ち上がりは一進一退

桃山学院大学のレシーブから幕を開けた試合。神戸大学のディフェンスが冴えます。
2度のロスタックルを奪い、桃山のオフェンスを封じ込めます。
また、最初のパントは高く浮いてしまい神戸大学は最初のオフェンスは良い位置からのスタートとなります。

その神戸はQB是澤をスターターに起用。しかし、桃山もファーストプレーでロスを奪います。
その後、QB福嶋がパスを通しますがファーストダウン更新には至りませんでした。
4thダウンにはFGを狙いましたがこれは失敗。0-0と得点は変わりません。

攻守変わって、桃山は俊足のRB辻本やワイルドキャット体系からのオフェンス等しかけていきますが最終はパント。しかしこの有村のパントが素晴らしいパントとなり陣地を回復。
立ち上がりはディフェンスの集中力が高く、両チーム譲らない試合展開でした。

ただ、神戸大学は是澤のランプレーも含め、得点のチャンスを掴みますがあと一歩が出ませんでした。

先制点は神戸大学

第1Q終盤でインターセプトをした神戸大学。敵陣からのオフェンスでじりじりと進んだ状態で第2Qへと入ります。
桃山のDLも簡単には神戸のオフェンスを通させません。4thダウンとなった神戸はFGを選択。
このFGをKの田中が冷静に決めて3点を先制し3-0とします。

しかし、その直後桃山学院が大きなチャンスを得ます。
QB浅野からWR郭へのロングパスが通り、一気にゴール前へ。
ロングパスでファーストダウン更新後、最初のプレーは防がれます。
タイムアウトで一度仕切り直した2ndダウンでWR中山へのパスを通しタッチダウン!

この得点で桃山学院大学は逆転。タッチダウン後のキックも決めて3-7とします。
神戸はRB錦織にボールを集めて突破を試みますがあと一歩が出ません。
そして、徐々に流れが桃山に傾き始めます。

4thダウンのパントを桃山の1年生林田がパントブロック!転がったボールを抑えて桃山が敵陣からオフェンスをスタートさせ追加点のチャンス。

しかし神戸もDIV1の意地を見せます。このピンチをDLを中心にFGへと抑えます。
そのFGトライは失敗に終わり状況は変わらず3-7のまま。
浅野から郭への惜しいパスシーンもありましたが、神戸のDB陣が踏ん張りました。

試合はそのまま終盤へ

前半は神戸が優位なスタッツではありましたが、3-7と桃山がリード。
膠着状態のまま後半がスタートしていきます。

後半は神戸のレシーブでオフェンスからスタート。自陣30ヤードからのオフェンスはWR土屋へのミドルパスでファーストダウン更新。幸先よくスタートしていきます。

その後もRB錦織が力強いランプレーを見せてくれます。敵陣まで入りますが、ゴール前まで攻め込むことができませんでした。この試合3回目のFGトライを試みますが失敗。3-7のままで攻守交替となります。

第3Qはお互い4thダウンでパントを蹴りあう状態となり、得点は動きません。
得点は3-7のまま運命の最終Qへと移ります。

神戸大学は第4Qの立ち上がり敵陣へと徐々に攻め込んでいきます。
OLのパスプロテクションもしっかりと持ち、冷静にランとパスを織り交ぜて進めていきます。
しかし桃山のDL・LBは集中力を切らさずに守ります。

WR土屋へのロングパスも惜しくも不成功となり、4thダウンパント。
コントロールされたパントはエンドゾーンぎりぎりの位置へ転がるナイスパント。
桃山は厳しい状態からのオフェンスが始まります。しかし、2年生RBの湯浅も少しでも陣地回復のために前進しパントへ。しかし神戸は敵陣からのオフェンスとなります。

このチャンスを生かせるか?残り時間はちょうど半分くらいという状態。
しかしながら、4thダウンギャンブルは失敗に終わり、攻守交替となります。

攻守変わった桃山のオフェンスでRB湯浅が素晴らしいランプレーで前進。敵陣へと入り、追加点のチャンスを得ます。
徐々に迫っていく桃山が最後4年生のRB阿部が1ヤードを気持ちで押し込み嬉しい追加点。タッチダウン後もキックも決まり3-14となります。

残り時間は僅かでしたが神戸も懸命に逆転を信じて攻め込みます。
ロングパスも含めて組み立てていきますが、あと一歩が出ず試合終了。
神戸大学レイバンズは21年ぶりのDIV2降格。桃山学院大学は2年ぶりの嬉しいDIV1復帰となりました。

入れ替え戦は独特の雰囲気

入れ替え戦決定戦時は近大に3-34で敗れた桃山学院大学。
下馬評では神戸大学有利かと思われた入れ替え戦ではありました。

スタッツも上回ったのは神戸大学でしたが、勝利をしたのは桃山学院大学。
神戸はRB錦織に再三ボールを集めましたが、あと一歩が出ませんでした。
今季課題として挙がっていた決定力不足がこの試合でも出でしまった結果になりました。

神戸大学としては環境が大きく変わってしまいますが、この経験を糧にチームとして変化し新しい姿を来年見せてくれることを期待したいです。
同時に、ここから『衰退』ではなく、転換点として『成長』しアメフト界を盛り上げて欲しいです。

桃山学院大学はDIV1で来季素晴らしい試合を見せて欲しいと思います。

 

Kotokake代表 能政夕介(のせ・ゆうすけ)

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。
現在はフリーアナウンサーとして結婚式、イベントの司会や話し方の教室を開講し講師として活動中。「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導を行っている。
なでしこリーグ、高校野球、アメリカンフットボールの実況中継も担当。結婚式二次会のノウハウコンテンツも執筆中。

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