【第46回関西高校アメフト 準決勝の実況担当②】

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先日、第46回関西高等学校アメリカンフットボール選手権大会の準決勝をrtvさんと共に中継をさせていただきました。

以下の試合を担当いたしました。海陽学園 vs 啓明学院高等学校の簡単なリポートはこちら。

◆第1試合:海陽学園 vs 啓明学院高等学校
解説:八反和之氏(立命館守山高 監督)
http://rtvsports.jp/khaf/541

◆第2試合:同志社国際高等学校 vs 関西学院高等部
解説:大野恒彦(府立池田高 顧問)
http://rtvsports.jp/khaf/543

試合の様子はアーカイブ配信でご覧になれます。
準決勝にふさわしい手に汗握る一戦でした。

決勝は6月19日(日)13:30~EXPO FLASH FIELDにて海陽学園 vs 関西学院高等部の対戦カードで行われます。
お時間ある方は是非会場へ。忙しい方もrtvにて配信されますのでご覧ください。

同志社国際高等学校 vs 関西学院高等部

伝統ある高校同士の一戦になりました。
同志社国際は2年ぶりに春の関西大会。秋のシーズンは立命館宇治に近年明け渡していますが、今年の春は接戦を制して京都府1位として関西大会へ。

初戦は大阪府2位の府立池田高等学校と対戦。前半はリードを許しましたが、後半に逆転。21-17で勝利して準決勝へ進んできました。

一方の関学は兵庫県大会を1位で突破。決勝の啓明との一戦は22-19と接戦を演じましたが、今年も準決勝へ。勝利すれば4年連続、31回目の決勝となります。

昨年の秋は全国制覇を果たしていますが、春のシーズン優勝は大阪のチームに阻まれることが多く今回優勝すれば6年ぶりの優勝となる関学高等部。初戦は70-0と広島城北高等学校を圧倒。準決勝進出を決めました。

雲も薄くなってきた昼過ぎの兵庫県王子スタジアムは両チームの選手から気合のこもった声が響いていました。

コイントスに勝利した同志社国際は後半にリターンをチョイス。
その結果、前半リターンは関学高等部。関学は高木がナイスリターンをして自陣37ヤードよりオフェンスがスタートします。
バランスの取れたオフェンス陣でしたが3つの攻撃でファーストダウンを奪えません。
しかし関学は4thダウンでギャンブルを選択。序盤から仕掛けてきます。

この選択が功を奏しファーストダウン獲得。このまま敵陣へ攻め込みます。
同志社国際の守備陣も踏ん張り最後はフィールドゴールを選択。およそ30ヤードのFGを決めて関学が先制。0-3とします。

攻守が変わって同志社国際の最初のオフェンスシリーズは思うように進めません。パントを蹴って陣地を回復。攻守が入れ替わります。

関学のオフェンスになりましたが、QB奥野からWRへのパスを同志社国際の森田がインターセプト!
ビックプレーが飛び出し攻守交代。反則もありましたが同志社国際は自陣36ヤード付近よりオフェンス開始。この後同志社も仕掛けます。

QB辻からWRの鏡味へ。受けたパスをRBの藤田にトスをするトリックプレー!一気に9ヤード前進します。
敵陣へと攻め込んだ同志社国際ですが後一歩がでずパント蹴るかと思いきや思い切ってFGを狙います。

およそ42ヤードのFGを多田羅が決めて3-3の同点!序盤から一歩も譲らない攻防が続きます。

攻守交代し関学の攻撃。QBは林が登場。その林が高木へのパスを通し前進をすると、敵陣30ヤードからQB登録の山口へのロングパス!長い距離のパスを見事に納めてタッチダウン!キックも決めて3-10と勝ち越します。

同志社はキックオフリターン後、こちらもQBを渡辺に変えて臨みます。関学のDLラッシュも激しく最初に投じたパスはあわやインターセプト。緊張が走ります。
タイムアウトを取った同志社国際は仕切り直してオフェンスへ。タイムアウト後最初の1プレー目でした。

変わったQB渡辺がエースWR鏡味へのロングパスを通します。
競り合いの中ボールを奪った鏡味がDBを振り切りタッチダウン!キックも決まり同点へ!面白い展開へ。

関学はQBの林がパスで躍動。WRへのパスを通し敵陣へ。時折島谷・前田のランプレーも織り込み、同志社国際のDFをかく乱します。
敵陣深くまで攻め入り最後は林が自ら持ち込みタッチダウン!キックも決めて10-17と再び逆転に成功し、このまま後半へと折り返します。

同志社国際のディフェンスもブリッツを織り交ぜながら、関学オフェンスに対応しますが、強力なOLの前にパスプロテクションを崩せません。

しかしながら要所で時間を使わせながらの守備をした同志社国際は7点差を追いかける形になります。

後半はコイントスで勝った同志社国際のリターンで試合再開。
藤田のリターン。鏡味のキャッチでハーフライン近くまで前進していきます。
しかしながら攻めきることができずパントへ。このパントが飛距離が出ず高くボールが上がります。

このボールを関学の高木がレシーブ。空いている右サイドを上手く走りパントリターンタッチダウン!思わぬ形で追加点を奪い10-24とします。

オフェンスでリズムを作りたい同志社国際はRB藤田がファーストダウン更新をし流れを引き寄せようとプレーを展開します。
このオフェンスを関学ブルーの壁が阻みます。繁治のパスカットや菅野のロスタックルで同志社国際のオフェンスに対応。最終的にパントを蹴ります。

関学のオフェンスは後半に入っても勢いを持続させます。
QBはスターターの奥野。島谷・前田のランプレーで敵陣まで攻め入り最後は黒津へのパス!
フリーで上手く受けた黒津がそのままエンドゾーンへ!関学は今日4本目のタッチダウンを奪います。
キックを決めて10-31と点差を21点に広げます。

第3Qを終えて10-31で最終第4Qへ。

体力的にも疲れも見え始めた同志社国際のディフェンス。
しかしながら声を出しつつ、チーム一丸で対応する姿も見えました。

第4Q開始直後、同志社国際のオフェンスがナイスプレーを見せます。
QBの渡辺が鏡味へロングパスを通します。変わったQB辻もスクリーンパスを器用に通しファーストダウン獲得。リズムに乗ります。

しかし関学ディフェンスも簡単にはやられません。三村が同志社国際のパスをインターセプト!流れを断ち切ります。

オフェンスの奮起に力をもらった同志社国際のディフェンス陣。坂本のロスタックルもあり、パントへ追い込みます。
攻守交代後は4thダウンギャンブルでスペシャルプレーも試みますがあと一歩及ばず攻守交代。点差はありながらも諦めない姿勢を見せます。

関学は再び相手陣内へ攻め入りますが、粘り強い守備に阻まれ最後はFGへ。このFGは失敗し攻守交代。
第4Q終盤、最後まで諦めない同志社国際はQB辻へのロングパスや幹田・藤田のランプレーで前進!
最後は今日タッチダウンを決めている渡辺→鏡見へのホットラインでタッチダウン!諦めない姿勢を見せ、17-31と14点差とします。

しかし反撃もここまで。オンサイドキックを抑えた関学は、時間消費を選択せず最後まで攻め込む姿勢を見せます。
時間はこのまま0:00へと進み試合終了。17-31で関学高等部が勝利しました。

関学高等部は4年連続そして、31回目の決勝進出。来週は6年ぶりの春の王者奪還に向けて戦います。

相手は2011年の準決勝で対戦した東海地区1位の海陽学園。次節も熱戦間違いなし。高校生たちの熱い戦いに注目です。

 

 

Kotokake代表 能政夕介(のせ・ゆうすけ)

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。
現在はフリーアナウンサーとして結婚式、イベントの司会や話し方の教室を開講し講師として活動中。「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導を行っている。
なでしこリーグ、高校野球、アメリカンフットボールの実況中継も担当。結婚式二次会のノウハウコンテンツも執筆中。

Kotokake公式HP-話し方講座やオンライン講座も実施中-
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