書評:棚園正一氏著『学校へ行けない僕と9人の先生』を読んで

      2019/01/06    -


先日ブロガーの『イケダハヤト氏』が紹介していた一話完結の漫画『学校へ行けない僕と9人の先生』を読みました。

結論から言うと、「胸がスッと軽くなった」というのが僕自身の感想です。(わかりづれぇ!という方は是非最後までご覧ください。笑)

参考までにイケダハヤトさんは以下のようブログの中で紹介をされていました。

不登校だった著者を救ったのは、鳥山明先生とマンガだった。一巻完結のマンガ「学校へ行けない僕と9人の先生」は必読

フツウの子供になる

この著書は作者の不登校時代の内容がベースになっていて、これまで出逢った9人の先生の話を振り返りながら物語は進んでいきます。

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特に前半の描写は、見ていると少し胸が苦しくなるくらい・・

僕が学生時代にも不登校の子はいました。

当時はその子たちの心理状況についてまで考えが及ばなかったですが、家庭環境も含め当事者にしか分かり得ない感情が多々あることを感じます。

「早くフツウの子供になるんだ!」

と主人公の少年が一念発起して勉強を始めるシーン。

子供が考える「フツウ」というのは親や周りの環境が創ってしまっているのではと感じました。

きっかけは身近なモノ

主人公は、鳥山明先生の『ドラゴンボール』にのめり込み、マンガという存在をよりどころにしていきます。

その後実際にご縁が重なり、鳥山明先生と対面したことで更に人生が大きく動きます。

結果、今こうして著者でもある棚園正一氏は大好きなマンガで仕事をされていますし、こうして自分の作品を世に送りこみ僕のように感想をシェアしたい。より多くの人に知ってもらいたいと心を動かせる人になっています。

きっかけは身近にあったドラゴンボールという鳥山明先生の漫画。

ただ、何よりも著者である棚園さんに凄さを感じました。

諦めずにやり続けられるか?

鳥山明先生に出逢って現在も年に5回近く議論を交わせる関係性をたまたま築けたこと。

これ自体は非常に大きなきっかけかもしれません。
※鳥山明先生も巻末に書いてますがこうしたことは特例中の特例だそうです。

ただ思うことは、実際に鳥山明先生に会って影響を受けても変わる人もいれば、変わらない人もいるということ。

著書を読んで何よりも作者である、棚園さんが自分自身と向き合うことを止めずに努力を続けてきたこと。
何より大好きな「マンガ」にこだわり続けて努力してきたこと。

その結果が今に実を結んでいると強く感じました。

学校へ行くことが全てではないと僕も思います。

ただ僕は現在アナウンサーとして、言葉を扱う人間として、できるだけ多くの人に触れ、直接生の対話の中での感情の動きや言葉の価値を感じて欲しいと思っている人間です。

僕自身も、教室の机が外にあったり、仲間外れにされたりという経験があります。だからこそ、人の気持や、周りの声に敏感になっている自分もいますし、そうした経験が今の仕事に生きていると思う瞬間は多々あります。

だからこそ、自分と向き合うことから逃げないこと。
そして、やりたいこと。こだわりたいことには、周りの意見ではなく、最後は自分で責任を持って決めるということ。

この2点の大切さと価値を改めて感じることができました。

だからこそ、楽天を脱サラして今の生活をしている自分を僕自身は正しい。と思っていますし、今はもっともっと努力を重ねていきたい。そう単純かつ純粋に思えているわけです。

そんなきっかけをいただけた棚園さんのこの著書にも、紹介をしていたイケダハヤトさんにも感謝を込めつつ、是非多くの方に自身の在り方について考える時間をつくってみることも自分を顧みる良い機会になると強く思います。

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Kotokake代表 能政夕介(のせ・ゆうすけ)

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。
現在はフリーアナウンサーとして結婚式、イベントの司会や話し方の教室を開講し講師として活動中。「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導を行っている。結婚式二次会のノウハウコンテンツも執筆中。

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