ミミクリデザイン主催「PLAYFOOL Workshop」に参加⇒意味のイノベーションについて考える

      2020/01/20    - Kotokakeからのお知らせ


先日、知人にお誘いを受けて株式会社ミミクリデザインが主催する「PLAYFOOL Workshop」のミニ体験講座に参加してきました(17:00-19:30場所はグランフロント大阪)での開催でした

※終了後にはシールもいただきました。かわいい!

意味のイノベーションを考える

「PLAYFOOL Workshopミニ体験 −遊び心でイノベーションを生み出す思考力を身につける@大阪」

に参加してきました。学校の先生や上場企業の開発担当の方、コーチ、デザイナー、理系研究者と様々な仕事に就いている皆さんが参加をされていました

皆さんは「ミミクリデザイン」という会社をご存知でしょうか?

「Cultivate the Creativity -創造性の土壌を耕す」をミッションに掲げ、最新の学術研究に裏打ちされたワークショップデザインの方法論を駆使しながら、クライアントチームの創造性を引き出し、複雑な課題解決のプロジェクトをファシリテートしている集団

がミミクリデザインです(https://www.wantedly.com/companies/mimicrydesign)より引用。業務内容に興味ある人は覗いてみてください

 

今回私は知人に「面白いワークショップあるから行かない?」とふらっと誘っていただきました。そもそも京都で認定講座があるからという情報もその知人から教えていただきました。(恥ずかしながら、会社のことはその時に初めて知りました。)

学術研究に裏付けをされたワークショップということで個人的には非常に楽しみでした。最近では「デザイン思考」という考え方も流行り、AIに負けない技術に”創造性”という項目が挙げられるケースも増えてきています

ただ、創造性の印象として、「自分では養えない」「才能、生まれもった能力」と言われることが多いです(実際に学生や社会人の人にも言われることがあります)

では、その創造性の部分をワークショップを通じてどのように養っていくのか?2時間半のワークショップで体感した内容と感想を少し述べたいと思います

イントロ(導入)

参加者20名程度に対して2名のファシリテーターの方(メインとフォローと役割分担)が説明

ファシリテーターの自己紹介からスタートし、「PLAYFOOL Workshopの理念 」とはそもそも何か?という概要を伝えてくれました

詳しい概要は講座にも参加して欲しいので割愛しますが、最初に問われたのは「ファシリテーターの役割」でした

ワークショップの場を創るのは「ファシリテーター」

そのファシリテーターが「問いを持つべき」と強調されていたように感じました

ファシリテーターがどのような問いを参加者に投げかけるのか?参加者同士が打ち解け合い、発展的な空間を生むことができる「心理的安全性」を生み出すことで、遊び心や創造性を生み出すことができます

そしてその中で、PLAYFOOL Workshopの理念とは?

PLAYFOOL Workshop は、創造的な視点を生み出すために開発されたワークショッププログラム。英国ロイヤルカレッジオブアート出身で活動中の「Studio PLAYFOOL」と、ワークショップデザイン研究の第一人者でもあり、ミミクリデザイン代表の安斎勇樹氏が共同で開発したワークショップです。

その中で大切にしている考え方として3点挙げられていました

①ポジティブな文脈に置き換える

こちらは実際に「満足感を得られるテーブルウェア(鏡を使って対象を厚く、分量が増えたように視覚的に感じる)等」の事例を見せながら、”課題”に対して、どのようにポジティブに置き換えてプロダクトを生み出すか?という点が述べられていました

②人の心を捉える新しい価値をつくる

こちらでは事例として「ユーザーが光個所を教えるランプ」としてプロダクトを紹介。通常AIや機械は「賢い」「できて当たり前」というイメージがありますが、そのAIを学習させていく過程にフォーカスし「人間とAIの共存」という観点から、AIとの関係性をつくることに視点を当てた商品事例を紹介してくれました

③自然とえみがこぼれる体験をつくる

机の上で考えて、議論して、難しそうな顔をしてアイデアをひねり出すのではなく、「自然とえみがこぼれる体験をつくる」ことにフォーカスがされています。だからこそ、ファシリテーターの役割も重要ですが、そうした体験の中で創造性が養われるのかなと話を聞いていて感じました

本来であればエクササイズを4つ行って、レクチャーをするという1日のプログラムだと思いますが、この日はエクササイズの内2つを2時間半で実施していただきました

面白そうだな!と感じた方は是非講座も受講してみてください

https://www.mimicrydesign.co.jp/pw/

エクササイズ①

最初のエクササイズはモノに命を吹き込むという印象でした。空間内にある、ありとあらゆるモノを生き物に見立てて、そのモノの名前や職業、そして夢を想像します

2人1組などのグループで実施をするので、他者との価値観の違いや多様性にも触れることができます。何より、普段私たちが当たり前のように認識している「モノ」や「空間」に命を吹き込むだけで、人間の目線にはない多様性や価値観を養うことができます

因みに私たちのグループでは机の下のキャスターに「ロール」と「ローラ」という名前をつけ、姉妹であること、仕事はモノを運ぶ運び屋で・・・なんていう連想をしながら楽しく会話をして物語をつくっていました

エクササイズ①の個人的な解釈

他の皆さんの発表や、意味を聞きながら楽しい時間を過ごしました。このエクササイズでは粘着性のある目のシールを使うことによって、モノや空間に対して命を吹き込む(キャラクターを生成します)

そうしたキャラクターを生み出すことで、それまでただのモノ(仕様)に対して、参加者は新たな発想が生まれ、意味付けを行っていきます。

そうした潜在的な意味をもたせることで、創造性を生み出すことができると私は実感しました

また、ファシリテーターも重要です。例えば、生み出したキャラクターに対して即興で質問を投げかけられます

「その子はなぜ、この方向を見ているの?」

「その夢を叶えるために何をしているの?」

「〇〇のことはどう思っているの?」

といったような、ある意味「正解のない」質問を投げかけられることによって、参加者はどんどんと色んな意味付けや解釈をその場で、行いそのキャラクターの背景を語っていきます

すると不思議なもので、愛着だったり、そんな視点で見ているのだという自分や相手への発見も生まれてきました

これまで、単純に認識していた存在に違った価値やストーリーを当てはめる経験をすることで、自身の今取り組んでいる事やモノにも、こうした考え方が生かされるのでは?と解説を聞きながら感じました

エクササイズ②

エクササイズ①はアイスブレイクの要素が強かったですが、エクササイズ②は自分たちが生み出したアイデアを形にするという流れが含まれていました

また、それを楽しく、エクササイズ①と同様に、普段私たちが何気なく把握しているモノとの掛け合わせを行うことで「普段から意識や視点を変えればイノベーション起こすことができる」という感覚を与えてくれました

手順としては以下の通りです

1.オブジェクトレンズを1つ選ぶ(https://www.mimicrydesign.co.jp/pw/ より画像参照)

こうした透明のコースターサイズのレンズには画像のような鍵盤、眼鏡、クリップ、包丁、時計等いろんなアイテムが1つ描かれています。その1つを無作為に選んで、空間にあるモノと掛け合わせを行うのです

2.イラストと似ているモノを探す

実際にそのオブジェクトレンズと一緒に写真を撮影して、新たな視点をつくります

3.その組み合わせから影響を受けたアイデアをスケッチして発表する

複数枚撮影した写真を見て、そこからアイデアを生み出します。オブジェクトレンズのアイテムと実際にあるモノを掛け合わせて、タイトルや使い方を紙に書き出してグループ内でシェアをします

実際のワークショップでは事例を交えて説明をしてくれるので、分かりやすくワークに臨む事ができますし、そんな発想もあるのか!という気づきを周りから得ることもできます

また、他のグループでの発表の中には、「これはもう実用化できるのではないか?」「面白い!欲しい!」というような意見も飛び交っていました

普段見ているモノ、例えば電気のスイッチや机のキャスター、配線コードや、鍵穴など私たちが普段から認知し知っているものです。ただ、そこに新たな視点を掛け合わせることで新たな価値を創出することができる。その瞬間に立ち会わせてくれました

 

エクササイズ②の個人的な解釈

レンズを通す体験が創造性を加速させたと感じました

例えば単純な掛け算であれば、頭の中や会話の中でもあるかもしれません。〇〇と✕✕の組み合わせってどう?みたいな会話が皆さんもイメージできるかもしれません

また、エクササイズ②のワークショップでは、

1.オブジェクトレンズには1つのモノだけ描かれている

2.そのオブジェクトレンズを持ち歩き、いろんなモノをレンズを通して視覚的に見る

3.そこから合わさった視覚情報から、アウトプットする(字として、図として書き出す)

という流れがあります。特に3の部分で得る視覚情報はある意味いびつな視覚情報です。その場にある無造作にあるモノを対象に行うため、きれいな形でないこともあります

だからこそ、自分たちが想像しているモノ同士の掛け合わせではなく、偶発的に生まれる要素もあると感じました

また、1人で考えることなく最小単位の2人組と、グループでアイデアをシェアする。そうすることで必然的に会話が生まれます。またその会話の多くに「why?」の要素がついてきます

「なぜこんな発想になるの?」

「なぜこの形になるの?」

そこから、また新たなプロダクトのストーリーと共に、そこに関わった人の人間性や価値観までもが、ワークを通じて捉えることができました

ワークショップを通じて

私たちはモノではなく、しばしば意味や経験にお金を払うケースがあります

講座の中で事例に挙げられていたルンバは1つ分かりやすいですが、ルンバのスペック(仕様)よりも、「自動で掃除をしてくれるので時間が空く!楽になった!」「手間をかけずに掃除をする」という経験や意味に対して反応し、その体験を聞いた人が欲しい!となるケースもありますよね

そうした、発想や価値感を新たに生み出すためには、これまでの考え方とは少し異なる経験や視点を得ていく必要があるかもしれません

今回のこの「PLAYFOOL Workshopミニ体験 −遊び心でイノベーションを生み出す思考力を身につける」では、まさに遊び心を持ちながらも、これから世の中で幸せを呼びそうなプロダクトを生み出すことができそうな体感をすることができました

実際にエクササイズ②の中では欲しいと思う製品に出会うこともできました

なので、残りのエクササイズ③や④も続けて受けたい!という気持ちにもなりました

講座の中でも話をされていた下記の3つの項目は、ファシリテーターだけではなく参加者自身も意識することで、より有意義な場にもなると思います。そういった意味でファシリテーターの役割も重要ですが、やはり受講者でもある私たちや受け手が、そうした意識を持って取り組むことが、新しいイノベーションを起こす近道になるのだと再確認もしました

①ポジティブな文脈に置き換える

②人の心を捉える新しい価値をつくる

③自然とえみがこぼれる体験をつくる

さて、長くなってしまいましたが、興味を持った人はタイミング合えばワークショップ是非参加をしてみてください

https://www.mimicrydesign.co.jp/pw/

自身の視点のブラッシュアップや多様性な価値観を得る大きな機会になると思います!

 

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Kotokake 代表 能政夕介

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。
ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。
立命館大学卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。その後独立をする。

現在はフリーアナウンサーとしてDAZNやスカパー等でスポーツ実況も担当している。
その他にも結婚式、イベントの司会や企業・高校・大学等へコミュニケーションの講師としても活動中。
「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導等を行っている。

【過去の出演歴】
DAZNにてJリーグ中継(J1/J2/J3)、スカパーにて天皇杯やユースの試合等も担当。
その他にもなでしこリーグやアメリカンフットボール・ラグビー・高校野球の実況担当経験もあり。


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