【関西学生アメフト秋季リーグ第3節 甲南大学VS京都大学】
2015年にDIV2で優勝し2011年以来のDIV1復帰を果たした甲南大学。
一方、今季初戦龍谷大学に敗戦し、負けられない試合が続く京都大学。
2016年関西学生アメフト秋季リーグ第3節の一戦を実況担当しました。
お互い譲らない攻防が続き、本当に熱いゲームとなりました。
先制点は甲南大学。FGを決めて3-0。しかし、京都大学も負けじと敵陣げと攻め込みFGで同点。3-3とします。
京都大学は第2Qに佐藤のTDで追加点を奪い、3-10と勝ち越しに成功しこのまま後半へ。
後半開始後、甲南大学はFGで3点を開始6-10。差を4点へと縮めます。
ただ、京都大学はQB#19田中から#21原田へ18ヤードのパスでTDを奪い6-17と11点のリードのまま終盤へ。
しかしこの後ドラマが待っていました。
甲南大学は吉岡がパスキャッチをして13-17で点差を縮め、残り時間は33秒。
途中で交代したQBの井原が投じたエンドゾーンへのパスが通り逆転のTD!
20-17とし、そのリードを守り切った甲南大学レッドギャングが2009年以来の京都大学に対して勝利をし、嬉しい今季初勝利を飾りました。
これで甲南大学は1勝2敗。京都大学も同じく1勝2敗となりました。
この試合を改めて振り返っていきたいと思います。
rtvにてアーカイブ配信もあります。合わせてご覧ください。
▼甲南大学VS京都大学▼
http://rtvsports.jp/kcafl/783
これぞ甲南大学?
甲南大学は今季からDIV1に復帰。ここまでは2敗ですが、強豪と対決しての敗戦でした。立命館大学とは3-49、関学とは0-41という結果。
これまではQB井原を中心にパスを使いながら試合を組み立てる試合展開でした。
しかし、今日の京大戦へはQBに吉岡をスターターに起用。
これまでとは異なるゲームメイクを見せてくれる期待感がありました。
解説の甲南大学アメリカンフットボール部OBの原田裕大さんも、「今日は京大戦に向けて、ランプレー中心の試合運びの準備をおそらくしている」というお話がありました。
そんな中、序盤主導権を握ったのは甲南大学でした。
4年生のRB#30伊藤大樹を中心にランプレーが好調。元々はオプションプレイをはじめ、ランプレーを得意とした甲南大学。これぞ甲南大学!と言わんばかりのプレーを見せてくれました。
ゴール前まで迫った甲南大学ですが、あと一本が出ず京都大学の守備に阻まれます。
しかし最後はFGを決めて甲南大学が先制!3-0とまずは得点を奪います。
第1Qは京都大学ディフェンス陣のブリッツを上手くコントロールしつつ、ランプレーを通した甲南大学。
長い時間攻撃で時間を使った甲南大学は3-0とリードしたまま第2Qへと移ります。
焦らずに攻守を行う京都大学
立ち上がり先制をされた京都大学ですが、最初のオフェンスは短いパスが通らずファーストダウン更新には至りません。
しかし、得点を奪われた後の甲南大学のオフェンスに対して、積極的な守備で守り切ります。
そして、オフェンスではQB#19田中のパスが通り始めます。そしてRB#20佐藤、#21原田、#29入山のバックス陣も奮起します。敵陣深くまで攻め込んだ京都大学は3rdダウン1ヤードのシュチエーション。
先ほどは甲南大学は同じような状況でファーストダウンを獲得。京大も負けじと、ファーストダウンを獲得しエンドゾーンへと近づきます。
甲南大学の守備陣も踏ん張り、京都大学はFGを選択。これを確実に決めて3-3と試合を振り出しに戻します。
この後京都大学は徐々にエンジンがかかり始めます。ランパスをバランス良く使い分け、甲南大学の陣内に攻め入るとじわじわとエンドゾーン近くまで侵入していきます。
最後はRB#20佐藤が両チーム通じて今日の試合初めてのTDを奪い3-9とします。TD後のキックも決めて3-10と、京大が勝ち越しに成功します。
甲南大学も京大のエンドゾーン近くまでボールを進めますが、甲南大学QB#11吉岡のパスをDB#11名智がインターセプト!試合の流れを手繰り寄せます。
このまま3-10で前半を終了。ロースコアでの接戦で試合は進んでいきました。
後半も一進一退
後半は甲南大学のレシーブでスタート。オフェンスで勢いをつけたい甲南大学のドライブは、前進するもののあと一歩がでずTDとはなりません。
一方京都大学もファーストダウンは取りつつも、甲南大学の守備にこちらもあと一歩が出ないという状態でした。
第3Qチャンスを掴んだのは甲南大学。敵陣まで攻め入り、TDこそは奪えませんでしたがFGで着実に3点を加点。6-10と4点差まで詰め寄ります。
1本のTDで逆転!と思われましたが、ここは京大が粘ります。
WR#10の玉木や#1河野も着実にキャッチを決め前進。最後は#19田中のパスに#21原田が反応してTD!キックも決めて6-17とリードを11点へと広げます。
しかし、甲南大学は諦めず、最後まで勝利の気持ちを切らしませんでした。
4thダウンギャンブルも成功させ、QB#12井原からWR#1洪へのパスも通り、ゴール前まで攻め込んだ甲南大学はQB#12井原がパスを投じて、今日スターターも務めた#11の吉岡へ!16ヤードのパスがタッチダウンとなり、13-17と再び4点差へ。
試合終了まで残り2分13秒。甲南大学はオンサイドキックを試みますが失敗。
攻守入れ替わって京都大学のオフェンス。タイムアウトも駆使し、DL#15夛田が京大へロスタックルを重ね何とか良い状態で最後のオフェンスへと望みを繋ぎます。
2009年以来の勝利へ
残り時間は1分2秒。京都大学のパントが少し短いことも幸いし、ゴールまではおよそ60ヤード。
京都大学もロングパスを警戒し、LBがブリッツも仕掛け、最初のパスプレーは失敗。
しかし次のパスプレーでWR#1の洪が右サイドギリギリのパスをキャッチ。ファーストダウンを獲得します。
そのあと洪でランプレーで3ヤード前進。WR#13伊藤へのパスも通り再びファーストダウンを更新。
じわじわと京都大学を追い詰めます。
京都大学も負けじとDLが踏ん張り、最初のパスは封じていきます。
ゴール前までは25ヤード。残り時間33秒。セカンドダウン10ヤードから投じたパスはWR#10牧田へ。
牧田が前へ走りながらキャッチしてTD!!甲南大学土壇場で勝ち越しに成功します。
このリードを最後まで守り切った瞬間歓喜の輪が。
スタジアムで声援を送っていた皆さんも大きな拍手と歓声が上がった瞬間。実に2009年以来の勝利を甲南大学は手にしました。
これで第3節を終えて1勝2敗のチームが京都大学・龍谷大学・甲南大学。
全勝が立命館大学・関西学院大学・関西大学。3敗が神戸大学・同志社大学となりました。
まだまだ中盤戦。上位チームの戦いも、目が離せません。
次節は10月8日に行われる立命館大学対龍谷大学の一戦を実況担当いたします。
また、お時間ある方は是非会場まで足を運んでみてください。
Kotokake代表 能政夕介(のせ・ゆうすけ)
立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。
現在はフリーアナウンサーとして結婚式、イベントの司会や話し方の教室を開講し講師として活動中。「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導を行っている。
なでしこリーグ、高校野球、アメリカンフットボールの実況中継も担当。結婚式二次会のノウハウコンテンツも執筆中。
Kotokake公式HP-話し方講座やオンライン講座も実施中-
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