【第70回ライスボウルの覇者は富士通フロンティアーズ】

       - 能政夕介のススメ


2017年1月3日の15時より東京ドームで社会人代表チームと学生代表チームの試合が行われました。
70回目を迎えるライスボウル。今年の顔合わせは2年前と同じチーム同士の対戦でした。

今年の社会人代表チームは富士通フロンティアーズ。

創部30年目となった2014年にXリーグ初優勝を勝ち取った。3年連続11度目のパールボウルでライスボウル4連覇中だったオービックシーガルズに終了プレーで追いつかれ、延長の末に苦杯を舐めたが、秋季リーグに唯一の全勝チームとして臨んだファイナルステージでオービックに雪辱。6度目の出場となったJXBでIBMビッグブルーとの激戦を制して社会人日本一に輝き、同シーズン初出場となった日本選手権ライスボウルで学生日本一の関西学院大学ファイターズに勝利を収めて、念願だった「日本一」の栄冠を獲得した。

※第70回ライスボウル公式ページより転載
http://ricebowl.americanfootball.jp/fujitsu-frontiers-rb70.html

今シーズンは秋季シーズン負けなし。
QBのキャメロンをはじめ、RBのゴードンやWRの中村等タレントも豊富。
2年ぶり2度目の日本一を目指します。

一方の学生チーム代表は関西学院大学。

3年間遠ざかった甲子園ボウル奪還に燃えた2011年は、4年ぶりに全勝でリーグ制覇。甲子園ボウル決勝では日本大学に勝利して4年ぶり24回目の優勝を果たしたものの、ライスボウルでは社会人王者・オービックシーガルズに無念の逆転負け。2012年は2年連続全勝でリーグ優勝し、甲子園ボウルで6年ぶりに顔を合わせた法政大学を逆転で下して2年連続学生代表になったが、またもやライスボウルでオービックに終了間際に逆転されて敗退した。2013年は最強のライバル立命とのリーグ最終戦で0対0と引き分けて、6勝1分でのリーグ26回目の優勝だったが、甲子園ボウルでは2年ぶり対戦の宿敵・日大を23対9で下して3連覇。ライスボウルではオービックに3年連続での挑戦となったが、16対34で3度目の黒星を喫した。2014年は2年ぶりのリーグ戦全勝優勝。2年連続対戦の日大を55対10の大差で下して4年連続優勝を達成した。甲子園ボウル4連覇は、1973.77年の5連覇以来。しかし、ライスボウルでは初出場の富士通に敗れ、日本一は遠いままだった。

昨2015年は立命に最終戦で完敗。その屈辱をバネに、今季は春季にメキシコ遠征して試合を行うなど積極的な取り組みで、2年ぶりリーグ全勝優勝。全日本大学選手権トーナメントの西日本代表戦で立命と再戦したが、立命の後半の猛追をかわして勝利。1シーズンに2度立命に勝利したのは初めてだった。初顔合わせとなった早稲田大との甲子園ボウルは、31対14の快勝で大会最多28度目の優勝。ライスボウル出場11回は学生最多。2001年以来15年ぶりの日本一を目指す。

※第70回ライスボウル公式ページより転載
http://ricebowl.americanfootball.jp/kangaku-fighters-rb70.html

今シーズンはこちらも負けなし。
ライスボウル出場は最多を誇るものの、過去の勝利経験は1度と悔しい経験をしている関学は前回対戦の雪辱を果たしたいところ。

2年前は同一カードの対戦で、富士通が33-24で勝利をし日本一に輝きました。

昨年は東京ドームへと観戦に行きましたが今年はTV観戦。
やはり現地の雰囲気はいいですね、来年はまた直接見に行きたいと思わせてくれました。

富士通が地力で勝り2年ぶり2度目の日本一へ

結果は富士通が30-13で関学に勝利をおさめて2年ぶり2度目の日本一となりました。
大きく勝敗を左右したのは富士通QBキャメロンの存在。

3本のロングパスTDを奪い、勝利に大きく貢献しました。
特に第2Qに見えたWR中村への51ヤードのロングパスは圧巻。

あの場所でしかTDにならないというコントロール。
QBの経験はありませんが、本当に素晴らしいプレーでしたし流れを大きく引き寄せました。

前半は富士通ペースで試合が進みます。
FG2本、TD1本と第1Qだけで13点のリードを奪います。

関学のDF陣もロングパスのタッチダウン以外はRBゴードンをはじめ自慢のランプレーを粘り強い守備で何とか抑えます。
第2Qは関学の守備が更に冴え、オフェンスもランプレーを中心にリズムがで始めます。
少しずつ関学に流れが傾きつつあった際に、キャメロンが中村への51ヤードのロングパスを決め流れを引き戻します。
関学はパントフォーメーションでのスペシャルプレーをはじめ、要所で思い切ったプレーを行いますが惜しくも得点には繋がらず20-0とリードを許したまま後半へ。

このまま終われない関学。
第3Qは富士通にFGで先制されるも、ランプレーを中心に徐々に富士通陣内へ。
最後はRB橋本の中央のランプレーで押し切りタッチダウン!1本返して23-6とします。

2点コンバージョンを選択しますが、ここは富士通の守備が抑え追加点を与えません。
その後オンサイドキックで更に攻撃権を得ようとしますが、富士通が抑え攻守交替。
このまま流れを引き寄せたい関学でしたが、再びキャメロンが立ちはだかりました。

キャメロンからWR福井への37ヤードのパスが通りタッチダウン!
ロングパスで再び追加点を奪った富士通は30-6と大きくリードを広げます。

終盤時間はかなり厳しい状態。
しかしながら関学の選手は全員で懸命にプレーを行います。
その思いが結実し、ファンブルリカバーでターンオーバーを奪い、じわりじわりと攻め込んだ残り45秒。

QB伊豆からWR亀山へのパスは通りタッチダウン。
2本目のタッチダウンとその後のキックを決めて7点を追加。30-13と一矢報います。
しかし反撃もここまで。オンサイドキックを富士通が抑え、ニーダウンで時間を消費し2度目の日本一を掴みました。

学生と社会人

結果としては社会人の8連勝という結果に。
もちろん外国人選手の存在や様々な要因はあるかもしれません。

学生が見せるスペシャルプレーへの対応策に対しても、余裕を持って対応しているようにも見えました。
しかしながら学生には学生だからこそできる力があると思います。

結束力もそうですが、4年間培ってきたモノ。
そのすべてを出し切ることができればまだまだ面白い試合を観ることができるように思います。
また、東京ドームは3万人以上のお客さんが入ったことも嬉しい限り。
アメリカンフットボールというスポーツでこれだけのお客さんが入り注目をしてくれる。
まだまだ注目されていいスポーツだと思っています。

今年の秋のシーズンはどのような結果になるのか?
選手たちの今年ももうスタートをしています。

関学は悔しい思いを胸に、また新チームで今年の秋季リーグを盛り上げてくれることでしょう。
今年もどのようなドラマが生まれるか?今から楽しみです。

 

立命館大学産業社会学部卒。大学時代、RBC(立命館大学放送局)にてアナウンサーとして在籍。ラジオDJやステージの司会を行う中で「人に伝える」ための方法やコンテンツ作りの楽しさを知る。卒業後は楽天(株)に就職し、インターネットを通じたマーケティングやコンテンツ開発から、楽天市場に出店する店舗様の売上を上げるコンサルタントを経験。
現在はフリーアナウンサーとして結婚式、イベントの司会や話し方の教室を開講し講師として活動中。「話すことが楽しい!」と思える人を増やすために、学生から主婦まで幅広くオンラインや直接指導を行っている。
なでしこリーグ、高校野球、アメリカンフットボールの実況中継も担当。結婚式二次会のノウハウコンテンツも執筆中。

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